1997年修道高等学校卒業/2003年奈良教育大学教育学部卒業/
小説家
仁科 裕貴さん
幼い頃から文章を書くことが得意だった私は、物語を創る職業に就きたくて、当初はゲームクリエイターを志していました。やがて16歳の時にクリエイターデビューを果たしたのですが、勉強のために乱読していたミステリ小説にはまり、小説家への道を模索するようになりました。小説は個人が作り上げる「情報圧縮率」の高いメディア。古くからあるメディアですが、漫画や映画といったあらゆるメディアの「原作」となり得るところに、まだまだ可能性を感じています。一人でも多くの読者の心に残り、後の世に残る物語を創り出したいと思っています。
修道時代は決して真面目な生徒ではありませんでした。先生方の手を煩わせることも多く、書いた反省文の枚数は学年一。「反省文の文章だけはうまいな」と学年主任の先生に評価していただいたことが記憶に残っています。また当時の友人たちとは今も交流が続き、多様な職業に就いた彼らとの意見交換は、創作の糧になっています。
修道は自由な校風の下、生徒の多様性を受け止めてくれる懐の深い場所。人は各々、持ちうる才能も努力できる方向性も違います。だから可能性を切り捨てず、のびのび成長できる環境は何より貴重です。皆さんも自身の可能性をめいっぱい広げてくれる修道の門を叩いてみませんか。その道の少しだけ先でお待ちしています。
学年およびメッセージ内容は2020年取材時のものです。