.

メッセージ

ホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  メッセージ  >  家族インタビュー

親子三代“修道魂”(2)
家族インタビュー

修道時代の思い出

茂治さん(祖父)
私は高校入学でしたが、まず驚いたのは主要教科が1学期分終了していたこと。入学前には特に告知もなかった(苦笑)。入学直後から毎日補習が始まったのですが、中学時代は学年で10位前後だった成績が、修道では3桁に落ち…。これが人生最初の挫折となりました。
2年生になると少し余裕ができて、当時は車が少なかったものですから、自転車通学仲間と道幅いっぱいに広がって楽しくおしゃべりをしたり、試験後には一緒に新天地へ映画を観に行ったり。中でも「ジャイアンツ」でのエリザベス・テイラーの理知的な美しさに感銘を受けたことをよく覚えています。
英治さん(父)
私の思い出は高校1年か2年の時の豪雨と強風の中で強行された体育祭ですね。現在なら当然中止となるのでしょうが…。あまりの風雨の激しさに、校舎屋上に掲揚された校旗がちぎれたのを覚えています。そんな天候なのに全部のプログラムを消化して、最後は先生方を含めて全員で、本気の万歳三唱をして締めたことが「修道らしさ」として強く印象に残っています。

父・英治さん在校当時の制服(基準服)。「袖の白線で遠くからでも修道生だとわかるから、学校帰りに悪いことはできなかった。また詰襟のホックを外して着崩すのが流行っていて、皆しょっちゅう先生に注意されていました(笑)」と英治さん。

修道時代に得たもので、
現在の自分に生かされているもの

茂治さん(祖父)
私は高校からの入学でしたが、修道中学校から上がって来た級友達に刺激を受けながら、徹底して勉学に勤しんだかいあって、3年生の模試では学年で20位前後にまで成績が上がりました。大学受験では浪人はしたものの、結果として京都大学工学部に入学し、卒業後は東洋工業(現マツダ)でロータリーエンジン搭載車の試作設計、電気自動車の開発などに携わるなど、高度成長期の第一線で技術者として充実した日々を過ごしました。こうした経験から、何事も一生懸命努力すれば報われる、すなわち「人事を尽くして天命を待つ」が座右の銘となりました。
英治さん(父)
私は建築技師として地方公共団体に勤めていますが、職場にも修道出身者が多く、先輩・後輩のつながりで他部署の職員とも組織の枠に縛られずに情報交換などをしています。現在40代後半で生活における仕事のウェイトが大きくなり、恩師や同級生とは若い頃のような付き合いがなかなかできないでいるのですが、父を見ていると退職後は、再び以前のような交流ができるような気がしています。

生物・地学実験室の廊下に展示されている標本の数々。祖父・茂治さんの恩師である故土岸先生が寄贈された化石標本も見ることができる。

修道で頑張っていること、将来の目標

叡さん(子)
まだ具体的な目標は決めていませんが、将来は生き物に関係する仕事に就きたいと考えています。今は図書館で生き物に関係する本を1日1冊は読みたいと思っていて、通学の電車内でもずっと本を読んでいます。いろいろな生物の生態を学んで、研究をするような仕事に憧れています。

親子三代が修道生であることについて

茂治さん(祖父)
私自身、長年にわたって受け継がれてきた修道の教育方針「知徳併進」を旨とし、その実践としての「尊親敬師」「至誠勤勉」「質実剛健」をその伝統の中で学び、先生方や同級生との絆を尊いと思っています。長男もこの学校で私と同じような体験をしましたし、孫もそれを継いでくれれば嬉しいですね。基本的には自主性に任せて、自分で道を切り拓ける人間になってほしい。健康を第一に、しっかり先生方の教えを守って、勉学に班活動に全力で取り組んでもらいたいと思っています。
英治さん(父)
修道の同門、先輩・後輩という、親子以外の繋がりがあることを嬉しく思っています。「昔、修道でこんなことがあった」「こんな先生がいた」などの会話を通じて、時代の流れで変わったものがあるが、変わらないものもあることを伝えられるのは貴重ではないでしょうか。息子には自分で考え判断する力をつけてほしいと考えています。規則や決まりに盲従するのではなく、意義を考え、自分ができることを主体的かつ柔軟に判断し、またその判断に責任を持てる人間になってほしい。そのためにはさまざまな知識や考察力を身につけねばなりませんし、そうした人間形成について、修道の先生方や同級生・先輩・後輩と触れ合う中で、伸び伸びと学んでほしいと願っています。
叡さん(子)
祖父・父・子の皆が修道生ということは、あまりないと思います。修道への入学を親子三代が頑張って達成したことを誇らしく思います。また祖父と父には県外の大学へ進学し、広島で就職したという共通点もあります。僕がどんな進路を選ぶことになるのかはまだわかりませんが、祖父や父と同じように修道で得たものを土台に歩んでいければと思っています。

在校時は社会班だった父・英治さん。しかし祖父・茂治さんは「初めて聞いた」とのこと。「ええっ、6年間ずっと社会班で、文化祭にも出品してたんだけど…」と英治さん。茂治さんは「昔は父親が学校行事に参加することがなかったからねえ…」と、年月を経て驚きの事実が発覚した。

今後の修道に期待すること

茂治さん(祖父)
少子化が進む中で私学の経営は厳しくなることが予想されますが、修道には時代の進展を見すえて、良き伝統を守りながらも常に新しい教育に挑戦し、「私学の雄」として輝きを増してほしいと願っています。
.