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2016年1月31日

修道中学校 入学試験結果概要

◆受験者数・合格者数(過去5年間)

 

2016年度

2015年度

2014年度

2013年度

2012年度

募集定員

276名

276名

276名

276名

276名

志願者数

983名

1001名

1053名

1018名

1057名

受験者数

946名

959名

1013名

991名

1024名

合格者数

532名

531名

532名

506名

515名

補  欠

109名

110名

110名

123名

123名

※「補欠」については、3段階に分けた順位をお知らせしています。

◆テスト教科・時間・配点・受験者平均点・合格最低点(総点)・合格者平均点(総点)(過去5年間)

教科

社会

国語

C.T.

理科

算数

総点

時間(分)

40

50

50

40

50

配   点

100

125

100

100

125

550

2016平均点

55.6

73.8

79.9

52.5

75.8

337.5

2015平均点

55.5

81.4

71.4

51.4

75.0

334.7

2014平均点

68.3

73.8

81.2

59.1

68.9

351.3

2013平均点

60.9

69.1

86.4

56.9

91.9

365.2

2012平均点

71.0

69.3

90.1

63.2

80.5

374.0

 

合格最低点(総点)

合格者平均点(総点)

2016年度

335点

382.9点

2015年度

330点

380.3点

2014年度

356点

394.3点

2013年度

371点

413.4点

2012年度

383点

426.5点

(合格発表段階の点数)

【2016年度入試に関して】

◆入試結果について

今年度の入試は、昨年と比べてC.T.の平均点が上がり、国語が下がりました。合格者平均点は昨年並みです。近年の傾向ですが、受験生全体の得点に幅が出ているようです。

◆志願者数について

昨年より18名の減となりました。地区別では、広島市内、とくに団地開発や再開発が進んでいる地域からの志願者が増えていますが、北部からの志願者は減少傾向にあります。岡山県や鹿児島県など遠方からの志願者は昨年より少なく、30名の出願がありました。

◆合格者数について

合格者は532名で、ほぼ昨年どおりです。
このところ成績上位者の入学率が上がってきています。今後とも、一人でも多くの志願者に本校を選んでいただけるように努力していきたいと思っております。

◆補欠者数について

補欠者数は109名です。補欠者には成績により3段階に分けた順位をお知らせしています。今年度入試では、「補欠1位~32位段階」、「補欠36位~69位段階」、「補欠77位~105位段階」の3段階に分けています。
本校では、合格者からの入学予定者数が定員に満たない場合、補欠者を成績順に繰り上げ合格の候補者とし、その中で入学の意志がある方を合格としています。
補欠からの合格者数は年度によって変動があります。2015年度は12名が最終的に繰り上げ合格となっています。

◆各科目の詳細について

*社会

・受験生の出来は? 

得点の幅が広かったので、平均点も伸び悩みました。

・問題の難易度・特徴は? 

地理は標準です。歴史も標準ですが、年代の並べ替えは難易度が高く、解答を避ける傾向もありました。公民は、長い問題文が小学生のみなさんには難しかったようです。

・採点上の気づき・受験生の解答の特徴は?

地理・歴史用語を漢字で書くことが難しくなっているようです。
公民の記述問題では問題の意図を正確にくみ取れない受験生がいました。
公民で解答が間に合わない答案が例年より多かったようです。

・受験生への要望・合否のカギは? 

根気よく基本に忠実な取り組みが必要です。新聞やニュースなど、社会に対して広く関心を持ってください。文章を丁寧に書く練習をしましょう。

・問題解説

  1. 地図についての問題です。日頃から視覚的に地図上の分布に注意しているか、地図上で都市の場所がわかるかどうかを問いました。
  2. 太古から現代までの歴史を網羅し、時代の流れを把握できているかを問いました。
    歴史的事実について用語を用いない説明で理解させ、ことがらの内容がきちんとわかっているかを問いました。
  3. 時事問題に関心をもって社会を見ているか、本質を理解して世の中を見ているかを問いました。
    長文を読解する力は、資料からの読み取り能力の一部として身につけるべき力です。
    社会には色々な問題があり、それらに向き合い、対処して行こう、というメッセージが込められています。
*国語

・受験生の出来は?

平均点73.8点、59%の得点率でした。

・問題の難易度・特徴は?

難易度は「難しめ」でした。今年度の特徴的な問題の傾向は、二の小説の回想形式の問題で、主人公が、西南の役の場面にあって、20年前の(江戸時代の)一揆の場面をフラッシュバックさせています。その小説の作りを理解することが、やや難しかったようです。また、写真を撮影する目的を見いだす=己の仕事や生き方を見いだすという構造を理解することが難しかったようです。

・採点上の気づき・受験生の解答の特徴は?

【記述問題について】

記述には複数のポイントがあります、その要素を論理的に組み立てることが必要となります。しかしながら、問われている内容(=題意)を深く考えず、直前の文を抜き出して(切り貼りして)答えた解答が多いようです。

【漢字について】

高得点を取った受験生は8割以上出来ています。低得点の受験生は4割以下の出来にとどまっています。出来不出来の差が激しいと感じました。

・受験生への要望・合否のカギは?

言葉に関する知識・技能を高めましょう。記述の説明は、前提を提示した上で結論を述べる組み立てを作ったり、具体化してわかりやすく述べたり、抽象化してまとめたりと、さまざまな工夫が必要です。いろいろなタイプの記述を書くことに慣れておきましょう。
記号選択問題も、文章全体の内容に関わるものは、大きな配点としています。よく考えて、慎重に選びましょう。

・問題解説

全体のテーマは、自分の生き方をみつけなさい、です。

  1. 受験生に背伸びをしてもらって、大人の視点に立って考える力をつけていただきたい。
    思春期を経て大人になると、自己を客観視できるようになります。
    ぜひとも本校でそうした成長をしてもらいたい、というメッセージが込められています。
    問5 比喩で表現されている内容を、比喩でない形で答える選択問題です。
  2. 一般に、入試において死や病気を扱ったものは敬遠されがちですが、戦後70年を迎え、戦争をテーマにした物語をあえて出題しました。 戦争の悲惨さそのものを問うものではありません。
    苦しみの中で主人公が自分の生き方を見つけ、大人になってゆくプロセスが描かれています。たとえば問5では、主人公が事件の中で悩むうちに解決方法を見つけ、昇華していくという内容を理解しているかを問いました。
  3. 漢字の問題ですが、この強いメッセージ性のある文章は、出題者が作成しています。
*C.T.

・受験生の出来は?

平均点は79.9点。過去5年間では下から2番目ですが、想定した範囲内(75~80点)におさまっており、まずまずの出来といえます。それほど人数は多くありませんが、最高点は100点でした。
「難問かも?」と思っていた問題にも粘り強くチャレンジし、正解を導き出していた受験生が多くみられました。

・問題の難易度・特徴は?

2015年度はともかくも、2012~2014年度と比べると、難易度は全体として少々高めだったようです。
受験生には5の難易度が一番高かったようです。
3・5のように、空間認識が問われる問題に特徴がありました。

・採点上の気づき・受験生の解答の特徴は?

2・3・5のように、問題後半の難易度があがる問題で失点した受験生は80点台の前半にとどまっていました。
最後の問題(5の問3)だけ失点し、満点まであと一歩届かなかった受験生が多く見られました。

・受験生への要望・合否のカギは?

テスト会場では、受験生は真剣に耳を傾け、しっかりメモをとっていたようですが、肝心なところを聞き漏らして失点している受験生が多いようです。たとえば、「ひらがな」で解答する指示があった第2問をカタカナで答えた受験生がいました。このような受験生は集中力や聞き方に何か足りないものがあるはずです。ただ「聞く」ではなく、「ちゃんと聞く」訓練を普段から心がけましょう。

・問題解説

修道のC.T.は先生の話を聞くことを大切にしよう、という小学生のみなさんに向けたメッセージです。
修道入学後も役に立つスキルを問います。

  1. 別々の指示を段階的に聞き取り、複数の情報を統合して正確な判断ができるかどうかを問いました。
  2. 聞く、書き取る、考えるをシンプルに、バランスよく盛り込んだC.T.の原点ともいえる問題です。
  3. 立体空間の把握、言葉で聞いて頭の中で空間がイメージできるかを問いました。
  4. 先生の話をしっかり聞き、理解できるかを問いました。生物の授業の紹介にもなっています。
  5. 一見見慣れたゲームですが、先入観を持たずに空間認識を持てるか、指示を聞きながら情報処理できるかを問いました。数学での場合の数、確率につながる問題です。
*理科

・受験生の出来は?

確実に正解できるであろうと思った問題が思いの外できていなかったので、全体の出来は予想よりもやや低かったです。できている人とそうでない人の差が大きかったと思います。

・問題の難易度・特徴は?

物理分野では、てこのしくみをある程度理解し、グラフについて学習できていれば6~7割は確実にとれていたと思います。
化学分野では、実験の基本的操作、実験操作の意味、実験結果の考察を出題しました。実験内容が理解できるかどうかで差が生じる問題でした。
生物分野では、計算問題が中心なので、例年より少し難しかったと思います。
地学分野では、宇宙に興味関心を持っているかいないかで差が生じる問題を出題しました。

・採点上の気づき・受験生の解答の特徴は?

記号を使って計算式を書くように指示してあるのに、数値を使って答えている受験生が多数見受けられました。
漢字間違いや不適切な計算処理が目立ちました。
小学校の授業で学習した実験操作や教科書などに出ている写真や図が、十分に理解できていない受験生が見受けられました。

・受験生への要望・合否のカギは?

問題をしっかり読んで内容を十分に理解し、設問に従って丁寧に答える習慣をつけてください。また、単なる知識の詰め込みや機械的なパターンを暗記する学習では、好結果は得られないと思います。実験や実際の映像と照らしあわせて理解を深めたり、身近な自然に関心を持ち続けてください。

・問題解説

問題を読んで理解する力と、小学校の授業の応用。
*訂正:3表の上の左側の図が図1です。

  1. 生物分野の問題です。蒸散について、知識を問うだけでなく、知識を使って計算をする力を問いました。
    求められている答えの指示をきちんと捉えましょう。
  2. 物理分野の問題です。てこ について、教科書で習ったことと、実際の生活で使われている道具とが、きちんと関連付けられているか、単なる計算の答えではなく、それらをグラフ化できるかを問いました。
  3. 化学分野の問題です。実験の基本操作の確認と、実験の結果から考察する力を問いました。
  4. 地学分野の問題です。宇宙の広がりをキーワードにして、その知識と計算力を問いました。
*算数

・受験生の出来は?

今年度の平均点は75.8点(60.1%)で昨年度75.0点(60.0%)並でした。
例年に比べ、得点のばらつきが目立ちましたが、約140名の受験生が100点以上でした。
今年度も満点の受験生がいました。素晴らしいです。

・問題の難易度・特徴は?

例年に比べ、1(1)の計算問題を増やしたため、最後の問題までたどり着けなかった受験生が増えたようです。
空間把握の問題が苦手な受験生が多いようです。

・採点上の気づき・受験生の解答の特徴は?

約分をして既約分数の形で答えていない答案がありました。
小数点の位置のミスなど転記ミスを疑われる答案がありました。

・受験生への要望・合否のカギは?

中学・高校で数学を学ぶうえで、計算力は必要不可欠です。速く正確な計算力を身につけて欲しいものです。
1の小問集合は、計算力と小学校で学習した算数の基礎力を試す問題です。1を正確にすばやく解いて、2以降の問題にどれだけ時間をかけることができるかが合否のカギです。

・問題解説

全体を通して「とにかく計算」をテーマに出題しています。地道な計算力を問いました。
例年よりやや易しめですが、そのかわり分量が多くなっています。

  1. 計算と基本問題です。小学校の基本が身についているかを問いました。くり上がりくり下がりなど手間のかかる問題もあり、計算力を身につけてほしいというメッセージが含まれています。
  2. 作業、規則性からパターンを見抜く頭の柔らかさを問いました。
  3. 典型的な速さとダイヤグラムの問題です。情報をきちんと読み取って、正しく書き出してまとめるか、グラフ化して計算し、答えを導き出す力を問います。バス停の間隔とバスの速度は、東京都の平均値から導き出されています。
  4. 空間認識の問題です。特に(2)はセンスがないと難しいですが、小さい頃から積み木やブロックなどでたくさん遊でいる人には有利だったかもしれません。

以上