2年: 熊野敬子×久保田寿
【くま】いよいよ12月、今年も終わりに近づいてきました。2年生の最近の様子はどうですか? 今週月曜日の道徳では、NHK製作の「プロジェクトX」シリーズのDVDを視聴したと聞いたのですが。
【くぼ】そうなんですよ。「レーザー 光のメスで命を救え~倒産工場と脳外科医の闘い」という番組です。昭和40年代に、「照射すれば正確に患部が切れて、しかも一瞬で血管がふさがり出血がない」というレーザーの開発を手がけた脳外科医と町工場の技術者たちの8年間にわたる苦労の物語です。
【くま】なかなかおもしろそうな話ですね。
【くぼ】何年か前の放送ですが。人気番組だったので、この回を見た生徒がいたかもしれません。他の回のDVDもあったんですが、修道生は医学や技術系統の学問に興味のある生徒が比較的多いので、これにしてみました。
【くま】「プロジェクトX」は戦後日本の発展を支えた人々のことをドラマティックに描いている番組でしたね。私も、一つの仕事に打ち込む日本人の姿に感動してよく見てました。生徒はどうだったのでしょう?
【くぼ】私はずっと放送室にいたので……でも、なかなかしっかり見ていたらしいです。テーマソングの「地上の星」(中島みゆき)でちょっと高揚していた生徒もいたとか。2年の生徒には、今はまだ、すぐ自分の仕事というはっきりしたビジョンは見えてはいないと思いますが、こういう番組をみて、自分の進路のことを少しでも考えてもらいたいと思っています。
【くま】何かに憧れたり、すごいなと思ったり、感動したりという経験がその人の将来につながっていくものですよね。
【くぼ】これから中級、上級に上がっていくにつれ、そういう憧れや感動が勉強を進める力になりますからね。生徒諸君には、夢をふくらませていってほしいんです。
【くま】社会の問題や世の中の暗い面についても知っておかないといけないですが、やはり、優れた人のことや、一生懸命働いているカッコイイ人の話を聞くとうれしくなります。
【くぼ】もちろん、修道生にもカッコイイ大人になってくれることを期待してます。「進路について考える」学習は、冬休みの課題にも出す予定です。3年生で行われる「職場体験学習」の出発点にしてほしいですね。
(写真は 『プロジェクトX 挑戦者たち』、配布プリント(ハローワークのホームページより)「勉強することに、どんな意味があるの?」、「どうして今から進路を考えるの?」1、2)