水泳班: 名和原 寛
最初に。感動をつづっているので、長いです。申し訳ありません。
水泳班は、一昨年、昨年に続き、3年連続で国体(トキめき新潟国体)に出場することができました(12人の選抜メンバー中7人が修道生)。
今年の1回戦の相手は、一昨年は国体1回戦で、昨年はインターハイ2回戦でともに苦汁をなめさせられた相手である『鹿児島県』でした。今年の鹿児島県は、今年度インターハイ4位になった鹿児島南高校を中心としたチームで、組み合わせが決まったときから苦戦が予想されており、大方の予想は「1回戦敗退」でした。
さて、いよいよ始まった1ピリオド目です(水球は8分×4ピリオドで行われます)。先制されてもなんとか追いつくという展開で、2-2で終了。激しい攻防に、選手たちはさぞかし疲れているだろうと思っていました。ところが…
監督『当たった感じどう?』
選手『思ってたよりいけます!』
選手たちは体も動いているし、何より、インターハイ上位校相手に通用する自分たちのプレーに、かなりの自信を持っていました。勢いよく臨んだ2ピリオド目をなんと2-0で取り、4-2として前半終了。思い描いていた以上の展開に、ベンチも観客席も大盛り上がりです!!
第3ピリオドは、一転して我慢のピリオドとなりました。が、ここも驚異的な粘りで、1-1の同点で何とかしのぎ切りました。鹿児島県は全国でも屈指の強豪チームです。『いつでも逆転できる』という余裕も相手ベンチからは感じられ、最終・第4ピリオドに向けて、内心恐怖を抱いていました。
そして第4ピリオド。余裕なのかどうなのか、相手は全く戦術を変えてきません。残り5分をきったところで1点取り、3点差となりました。が、セーフティーリードかと思うどころか、ここからが大変でした。相手もシュートを正確に狙い始め、残り1分30秒で何と何と、1点差に追いつかれます。我々にとって、この後の1分30秒は経験したことの無い長さでした。粘り強く、根気強くディフェンスをする選手たち。必死で応援する観客席。声をからして必死で指示を出す監督・コーチ・控えの選手たち。
試合終了の合図とともに、まだ1回戦でありながら、その場に居合わせた全員の目から歓喜の涙があふれて出ます(監督はプールに突き落とされそうに・・・)。結果は6-5。インターハイ4位チームを破っての初戦突破です。
その後、結果を知ったOBや、選抜メンバーには残念ながら選ばれませんでしたが一緒に練習をした選手たち、そして他県の先生方からも監督のもとに祝いの連絡が入ってきました。本当に感謝です。
その後の戦いは、1勝3敗で最終成績は6位。堂々入賞することができました。
最後まで必死に泳いだ誇るべき選手に感謝。
選手をしっかりサポートし、遠い新潟まで応援に来てくださった保護者に感謝。
ずっと広島県チームのお世話をしてくださった新潟のボランティアの方に感謝。
平日でありながら(仕事は・・・?)応援に来てくださったOBに感謝。
広島県チームをさまざまな面で支えてくださったさまざまな人に感謝。
最後まで読んでくださったあなたに感謝。
天の時、地の利、人の和(天地人)。全てがとても大切なことだと気付かされる国体でした。
【備考】国体には16チームが参加し、1回戦のみトーナメントで行われます。1回戦を勝ち上がった8チームが、4チームごとに Aリーグ,Bリーグに分かれ、総当たり戦で各リーグ内の1~4位の順位を決めます。そして最終順位を決めるために、A・Bリーグの1位どうしが決勝戦、2位どうしが3位決定戦・・・、と戦います。つまり、1回戦に勝つと最終日まで大会に残れます(しかもベスト8確定)が、負けると1回戦敗退ですぐ帰広になります。
これをふまえて、もう一度この文章を最初から読み直すと、感激・ドキドキもひとしおかと思いますので、ぜひ試してみてください。

