11月30日から常用漢字表が改訂となりました。追加が196字、削除が5字で、計2136字となりました。学校では2012年度からの運用となっていますが、問題集、教科書で新常用漢字表を採用したものがでれば、それに従っていくことになります。大学入試では常用漢字が読み書きできることが求められますので、早めに対応していく予定です。
11月30日にはこの件で広島テレビの取材があり、中学二年のクラスでの漢字テストの様子が夕方のニュースで放映されました。
今回の改訂で学校現場として困るのは、字数が増えたことだけではなく、追加字の中に、これまでの常用漢字で採用していた新字体(略字体)よりも旧字体(本字体)が採用された字の方がかなり多いことです。旧字体を採用した字については、印刷字体としては旧字体とし、筆記に関してのみ略字体も認めるという形をとっており、覚える方としては混乱します。
例えば、「塡」という旧字体の字が印刷字体として採用され、「填」という略字体は手書きの筆記字体としてのみ認めるという形です。この字の右はこれまでの表にある「真」と同じですから、生徒にとっては略字の方が覚えやすいのは当然です。
写真は新常用漢字表を採用した12月1日発行の辞書と、新常用漢字の追加字の表です。赤色を付けたのは旧字体、黄色を付けたのが新字体を採用したものです。旧字体を採用した字が多いのがわかると思います。