修道学園・学校案内2021
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06小田上 洋光さん1985年修道高等学校卒業1992年多摩美術大学美術学部卒業 株式会社ハット取締役/クリエイティブ本部 部長/ディレクターディレクター・演出家としてテレビCMなどの映像制作に携わる一方、経営者として人を育て会社を育てることにチャレンジしています。私は今もそうですが、物事を非常に感覚的に捉えるところがあって、論理的というよりも直感的なタイプ。修道時代は、学業成績はあまり芳しくなかったのですが、6年間を通じて美術と体育だけは、ほぼ満点という生徒でした。修道のスローガンであり、校歌にも謳われている「知徳併進・質実剛健」。年齢を重ね、この言葉がいかに人生の糧となるかを実感しています。「人生は自らの価値観の創出である」と考える時、これほど大事な言葉はないかもしれません。私は仕事柄、撮影現場で「大物タレントに負けないような存在感」を求められることがあります。言葉一つで、どんな役者であろうと瞬時に動かしてその良さを引き出さねばならない。そうした場面に立ち向かう時に思い出すのがこの言葉です。修道に在籍することの本当の意味は、一生を通じて人生の糧になり続けるところにあると思います。世間に対して私という個人がいかに貢献できるか。仕事を通じて日本人の価値観の進化に少しでも貢献したい。それが私の夢です。私が修道で得たものは、人に対する時に自分を飾らず、まっすぐな気持ちで相手と向き合う姿勢です。長年にわたり、広島ガス株式会社の経営に携わり、また、昨年10月まで約9年間、広島商工会議所の会頭を務めさせていただきましたが、修道で得た、相手と真の信頼関係を築く力があったからこそだと思っています。逆にいえば、裏表を使い分けることは苦手なわけです。時に自分を大きく見せる必要に迫られる政治家などに修道出身者が少ないのは、このあたりが影響しているのかもしれません。修道時代は人間性のすばらしい先生方に出会いました。当時のことですから、原爆や特攻隊などそれぞれに重い戦争体験のある先生ばかりなのですが、そうした人生の大きな出来事を踏まえて、私たち生徒の糧となる多くの話をしてくださいました。修道では、学業と人間性の両方を磨き、飾らず誠実な人間であることを求められます。そんな人間が集う学校ですから、困った時に助け合い、仲間を思いやる気持ちの強い同窓会があります。修道生である皆さんには、社会の各界に仲間の心強いネットワークとバックアップがあるのです。藩校以来300年近くもの歴史を誇る学校の生徒である誇りを胸に、真摯な人間性と雑草のようなたくましさを持ち、時には先輩たちの力も借りながら、社会に有為な人を目指してほしいと思います。私は東京の渋谷にあるITベンチャー企業で、「CREW」というドライブシェアサービスを開発しています。ドライブシェアというのは「UBER」が有名ですが、個人所有の自家用車を活用して乗客運送を行うことを指します。僕はアプリのプロダクト責任者として「CREW」をいかに多くのユーザーに使ってもらえるかを日々考えています。修道では生徒会長として、歴代会長が掲げては叶わずに退任していった「校内の自動販売機への炭酸飲料導入」に成功しました。僕たちは炭酸飲料導入のメリット・デメリットの比較、市内の高校の状況調査、田原校長の説得といったプロセスを経て、ミッションを成し遂げました。つまり修道にある炭酸飲料は2011年度生徒会の汗と涙の結晶なのです。そんな修道で味わった6年間は特別なものだったんだなあと、卒業してから気づきました。変人ばかりのカオスな環境でしたが、いざ勉強となると真剣で、さらに修道杯となるともっと真剣、先生も真剣、そんな修道が僕は大好きでした。何度生まれ変わったとしても、ここで中高時代を過ごしたいと心底思える学校です。映像制作を通じて人々の価値観の進化に貢献映像制作を通じて人々の価値観の進化に貢献広島経済界のトップとして地域社会の発展に尽力広島経済界のトップとして地域社会の発展に尽力深山 英樹さん1960年修道高等学校卒業1964年広島大学政経学部(現 法学部・経済学部)卒業 広島ガス株式会社 相談役 名誉会長修道学園(中・高)同窓会 会長ITベンチャー企業でドライブシェアサービスを開発ITベンチャー企業でドライブシェアサービスを開発小田 啓さん2012年修道高等学校卒業2016年慶應義塾大学商学部卒業 株式会社Azit執行役員/UIデザイナー

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