修道学園・学校案内2018
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06小田上 洋光さん1985年修道高等学校卒業1992年多摩美術大学美術学部卒業 株式会社ハット取締役/クリエイティブ本部 部長/ディレクターディレクター・演出家としてテレビCMなどの映像制作に携わる一方、経営者として人を育て会社を育てることにチャレンジしています。私は今もそうですが、物事を非常に感覚的に捉えるところがあって、論理的というよりも直感的なタイプ。修道時代は、学業成績はあまり芳しくなかったのですが、6年間を通じて美術と体育だけは、ほぼ満点という生徒でした。修道のスローガンであり、校歌にも謳われている「知徳併進・質実剛健」。年齢を重ね、この言葉がいかに人生の糧となるかを実感しています。「人生は自らの価値観の創出である」と考える時、これほど大事な言葉はないかもしれません。私は仕事柄、撮影現場で「大物タレントに負けないような存在感」を求められることがあります。言葉一つで、どんな役者であろうと瞬時に動かしてその良さを引き出さねばならない。そうした場面に立ち向かう時に思い出すのがこの言葉です。修道に在籍することの本当の意味は、一生を通じて人生の糧になり続けるところにあると思います。世間に対して私という個人がいかに貢献できるか。仕事を通じて日本人の価値観の進化に少しでも貢献したい。それが私の夢です。私が修道で得たものは、人に対する時に自分を飾らず、まっすぐな気持ちで相手と向き合う姿勢です。現在、広島ガス株式会社の経営に携わり、また広島商工会議所の会頭という公職を務めていますが、修道で得た、相手と真の信頼関係を築く力があったからこそだと思っています。逆にいえば、裏表を使い分けることは苦手なわけです。時に自分を大きく見せる必要に迫られる政治家などに修道出身者が少ないのは、このあたりが影響しているのかもしれません。修道時代は人間性のすばらしい先生方に出会いました。当時のことですから、原爆や特攻隊などそれぞれに重い戦争体験のある先生ばかりなのですが、そうした人生の大きな出来事を踏まえて、私たち生徒の糧となる多くの話をしてくださいました。修道では、学業と人間性の両方を磨き、飾らず誠実な人間であることを求められます。そんな人間が集う学校ですから、困った時に助け合い、仲間を思いやる気持ちの強い同窓会があります。修道生である皆さんには、社会の各界に仲間の心強いネットワークとバックアップがあるのです。藩校以来300年近くもの歴史を誇る学校の生徒である誇りを胸に、真摯な人間性と雑草のようなたくましさを持ち、時には先輩たちの力も借りながら、社会に有為な人を目指してほしいと思います。私は今、NHK宮崎放送局でアナウンサーとして勤務しています。今春の選抜高校野球大会では、NHKスポーツアナウンサーの登竜門といわれる甲子園の実況を初めて担当しました。今後はプロ野球や競泳、陸上などの現場で経験を積み、2020年の東京オリンピックで仕事をすることが大きな目標です。修道時代は勉強と野球班の活動に明け暮れ、大学でも野球部。将来は故郷の広島で高校教員になり、高校野球の監督として甲子園を目指したいと考えていました。しかし就職を考え始めた大学3年の夏、修道の恩師に「もっと視野を広げて自分の可能性を探れ」、そして、NHK地方局のディレクターでもある大学の先輩に「アナウンサーとしてスポーツの現場に係わる道もある」と助言をいただいたことが今の仕事に就くきっかけとなりました。私にとってアナウンサーという仕事の魅力は、「多くの人の生き方から学びを得られること」、「自分で取材したことを自分の言葉で伝えられること」。この仕事だから出会える人がたくさんいて、行ける場所があることが一番のやりがいです。「目標がその日その日を支配する」という言葉があります。私の場合は野球でしたが、どんな目標でもいいと思います。毎日コツコツと続けることは本当に難しいことですが、目標がある限り、頑張れます。皆さんの明るい未来が拓けることを願っています!映像制作を通じて人々の価値観の進化に貢献NHKアナウンサーとして東京オリンピックを目指す広島経済界のトップとして地域社会の発展に尽力深山 英樹さん1960年修道高等学校卒業1964年広島大学政経学部(現 法学部・経済学部)卒業 広島ガス株式会社 相談役 名誉会長/広島商工会議所 会頭修道学園(中・高)同窓会 会長武本 大樹さん2007年修道高等学校卒業2012年慶応義塾大学総合政策学部卒業 NHK(日本放送協会)宮崎放送局アナウンサーNHKアナウンサーとして東京オリンピックを目指す

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