修道学園通信 vol.117
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2The Shudogakuen News vol.117ご 挨 拶新PTA会長山田 岳晴校 長 田原 俊典〔教科主任〕管野 泰久国語科 原田 佳織社会科 野上 知宏数学科 理科 山光  徹芸術・技術家庭科 矢野 真司保健体育科 尾和田早世市原 秀夫英語科 校  長 田原 俊典高校教頭 上田 道浩中学教頭 藏下 一成教頭補佐 池内  啓教務部長 皆戸 祥成生徒部長 安本 芳朗進路部長 遠藤 伸彦育成部長 磯邉 悌志〔学年主任〕1 年(中 1 )名和原 寛2 年(中 2 )有田 公一3 年(中 3 )森脇 啓介4 年(高 1 )山田 英輝5 年(高 2 )町 一誠6 年(高 3 )内藤 弘泰 修道の教育活動にご理解とご協力をいただいている皆さまへのご挨拶として、本校の近況について報告させていただきます。 18歳人口が激減する2040年度に向けて、すでに全国の大学では様々な構造的な改革が進められています。本校では、その2040年問題を見据えて、「めざす生徒像」「めざす学校像」という柱を立てて、学校ビジョンをまとめました。学校ビジョンの構成要素を言語化し、それに対する具体策も策定いたしました。さらに2025年度から2029年度までの中期事業計画も具体的に策定し、各項目の評価指標も全教職員に提示しています。 現在、全国では私立高校の就学支援金制度の拡大が話題になっています。メディアでは「授業料の無償化」というキーワードで取り上げられていますが、予定通り所得制限が撤廃されても、すべての私立高校の授業料が無償になるわけではないのです。私立高校の教育に携わっている私たちは、あえて「就学支援金制度の拡大」という正確な言葉を使ってこの制度を吟味しています。保護者や生徒にとっては、国公立とほぼ同じ費用で私立高校の教育が受けられるということは、進学先の選択肢が増えるという観点では満足できる制度だといえます。また、私立高校サイドからしても生徒募集の観点では評価できる制度だともいえます。 しかし、この制度が私立高校の教育をより充実させるの 修道創始300年、「修道の歴史はアメリカ合衆国より長い」と私自身、生徒の時によく聞きました。長く続くには 2 つ理由があると思います。1 つは、社会変化に柔軟に対応すること。いくつもの大きな変化を乗り越え、ここまで続いたのもその柔軟性によるものでしょう。最近も、コロナによる強制DX化、その後の顔を合わせることの大切さの再認識や、働き方改革、私学法改正など、大波小波が表に裏に次々と押し寄せています。もう 1 つは、変わらない根底に流れる考え方でしょう。校歌には、生徒達の教育方針である「知徳併進、質実剛健」があり、そこに、「自治向上」「世の進運に先駆けん」と続きます。これが、修道が社会で必要とされ続け、修道を愛するOBを排出し続ける泉源になっていると思います。 PTAは、修道に通う我が子により良い環境をか、また、本当に生徒たちの成長をサポートできるのかという視座で考えると、漠然たる不安を感じるのです。 私立高校に生徒を通わせている保護者は、私立高校が持つ独自の校風に期待し、公立高校にはない高い授業料を支払っています。その保護者には、授業料負担によって、特別な教育をサポートしているという自負があります。また、生徒は保護者の授業料負担に対して感謝し、その気持ちが自身の学校生活に対するモチベーションを向上させていることを自覚しています。私立高校が持つ建学の精神という独自性は、このような教育に対する高い意識を持った生徒・保護者がロイヤリティーの高い教員たちと協働することで維持されているのです。語弊を恐れずに言えば「授業料負担の教育効果」と言えるかもしれません。 今後、「就学支援金制度の拡大」が進んで、「授業料負担の教育効果」が消滅したとき、私立高校の教育の独自性が今のように維持できるのか、そういう危機感を強く感じています。その危機感が、先に述べた将来の修道のビジョンを言語化し、教育内容をさらにブランディングしなければならないことに気づかせてくれたのです。 今後は、2040年問題を前提として、広島県全体の教育内容を向上させていくために、県教育委員会、市教育委員会の方々とも、様々な機会を利用して「公立学校と私立学校の教育における役割分担」に関わる問題提起をしていくつもりです。 最後になりましたが、今年度の創始300周年の記念行事に関連して、同窓生の方々を中心に修道の教育に関係している様々な方々から過分なるご寄付をいただいておりますこと、この場をお借りして深く御礼申し上げます。日頃のご支援とともに深く感謝申し上げたいと思います。ありがとうございます。提供しようという、気持ちを同じくした親の集まりです。この思いに性別は関係ありません。そこに、修道魂を体現する先生方が加わるわけですから、修道を支える最強の組織ではないでしょうか。 あえて修道に厳しく目を向け、それだけでなく、修道に思いをちゃんと伝える。そして、最大の信頼で支えることが、これからの300年に繋がる、より良い環境を構築すると思います。我が子が通う修道の情報が欲しい!こうしたらどうかなぁ?と待っていないで、PTAや修道にアクセスください。男女関係なく参加できるPTAの環境づくりを目指します。 高校副会長の田戸亨さん、中学副会長の西尾尚士さん、常任委員・委員の皆さんと 1 年間、力を合わせてPTA活動を進めます。皆様、ご協力・ご支援をよろしくお願いします。2025 年 度新 体 制校 長 挨 拶新 P T A 会 長 挨 拶

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