修道学園通信 vol.112
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 修道中学校2年の大きな行事と言えば、平和学習とカッター研修です。 平和学習では、まず7月に修道での原爆に関する歴史について学習しました。そして8月6日8時15分に、国泰寺公園で黙祷を捧げ、学校に戻ってから種田元校長による証言VTRを視聴しました。大変メッセージ性の強いVTRで、生徒たちも多くのことを感じ取ってくれました。 また、今年度は10月に原爆資料館を見学するとともに、シティロゲ®を活用した慰霊碑巡りを実施しました。ご存じの通り、広島には大変多くの慰霊碑があります。普段、なかなか意識をすることが少ない慰霊碑の存在やその意味に気づいてほしいという思いで実施しましたが、生徒たちは楽しみながらも真剣に取り組み、原爆の影響の大きさを改めて実感していました。現在の世界に目を向けてみると、残念ながらまだまだ様々な場所で紛争が起きています。生徒たちには、今後更に平和について学習を深め、彼らが大人になったとき、戦う場がスポーツなど平和的で感動的な場面だけになるように、その一端を担ってほしいと思います。 カッター研修は、年度当初の予定にはありませんでしたが、以前利用していた宿泊 校内に45人の外国人講師や海外からの留学生を迎え、Intensive English Program(IEP)とEmpowerment Program(EMP)をそれぞれ5日間、合計10日間オール・イングリッシュのプログラムに取り組みました。 IEPでは、生徒約24名に対し、外国人講師と外国人留学生各1名がつき、コミュニケーション、ディスカッション、リーディング、プレゼンテーション、ロジカル・シンキングなどのスキルなどを学びました。また、ディベートをしたり、オリジナルレストランのプランを立て発表したりするなど、学んだことをすぐに実践していました。また、プレゼンテーションスキルの一つとして、班ごとに動画を作成して発表しました。Adobe Expressを使って、それぞれの班が工夫して面白い動画を作成しました。 EMPでは、外国人ファシリテーターのもと、修道生約6人の班に海外からの留学生が1名ずつ加わり、合計6班でプロジェクト型の学習を進めました。マイ・アイデンティティ、リーダーシップ、多様性などについて話し合い、学んだスキルを活かしながら発表を重ねていきました。 11月26日には、保護者の皆様に対してFLP報告会を開催しました。その中で生徒一人一人が保護者の皆様に向かって、自分の将来の夢を英語で語りました。これまで身につけたスキルを活かしただけで 11月7日から18日にかけてFuture Leaders Program(FLP)を実施しました。本来は、海外コースと国内コースの選択制ですが、新型コロナウイルス感染症が収まらないため、今年度も全員が国内研修となりました。先が営業を再開したため、急遽実施することができました。急な決定だったため3クラスずつに分かれ、1泊2日という規模を縮小した日程で実施しましたが、初めての宿泊行事ということもあり、多くの生徒が大変楽しく過ごしていました。また例年とは違い10月実施と言うことで、比較的涼しい環境で研修を行うことができました。そのため短い研修時間でしたが、内容は非常に濃く、どの艇も協力して力強く進んでいく姿が印象的でした。生徒たちは、仲間で力を合わせて同じ方向に進むことの難しさと大切さを、身をもって学んだことと思います。なお、急に決定した行事にもかかわらず多くの方々の協力で実施することができました。この場を借りてすべての方に感謝申し上げます。ありがとうございました。 これら以外に体育祭や297年祭などでも生徒たちは大変積極的に参加してくれました。音楽祭では、目標とすべき3年生の素晴らしい合唱も聴くことができました。来年度、中学の最上級生として音楽祭はもちろん、多くの場面で更に盛り上げてくれることを期待しています。なく、自分の思いを伝えようと姿勢が印象的でした。 4月、5月、10月と事前研修を重ねてきたこと、文化祭や音楽祭などの行事を通じて経験してきたことが一つの形になって表れていました。 10月29日30日の297年祭では、数年ぶりの中学音楽祭を実施することができました。生徒達自身も初めての行事でしたが、合唱の練習姿勢や本番でのパフォーマンス、行事の運営など、様々な場面で中学最高学年にふさわしい態度を示してくれました。この経験も前記のFLPにむけて、よい流れになったように感じています。FLP最終日には、講師・留学生のみなさんへ感謝を込めて、音楽祭の課題曲「いざたて戦人よ」を全員で合唱し、感動の嵐を巻き起こすことができました。 また、音楽祭以外でもクラス独自の企画「アトラクション」「自作映画」などを催し、自主性を遺憾なく発揮して、ご来場の方々に楽しんでいただきました。 12月の生徒会選挙では、3年からも多くの立候補があり、生徒会活動を盛り上げようという心意気を感じました。12月19日の修道杯(サッカー)でも大いに盛り上がっていました。様々な行事を通して、個人として、集団として、大きく成長を示してくれており、頼もしい限りです。52年 学年報告3年 学年報告矢野 真司(2年学年主任)内藤 弘泰(3年学年主任)

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