修道学園通信 vol.111
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The Shudogakuen News vol.1112校長挨拶 修道の教育活動にいつもご理解とご協力をいただいている皆さまに、教職員を代表してご挨拶申し上げます。 昨今少子化やグローバル化などへの対応をするために全国の学校現場では様々な教育改革が進められてきましたが、コロナ禍を機に今の教育界では「教育DX」などをはじめとした新潮流の議論が始まっています。しかし、未だ教育現場においてはその議論内容が浸透していないのが現実です。 その点を踏まえ、本校では、修道教育の展望を今一度「皆」で「議」論するために「未来皆議」と名付けて、テーマ毎に教員同士が議論する場を設けました。①Z世代への対応、②新学力観と「受験」、③ニューノーマル時代のビジョン、④教員の働き方改革、⑤学校行事・式典等のあり方、⑥カリキュラムマネジメント、⑦生徒募集の対策の7つのテーマを設定し、教員が希望するテーマを選択して、少人数で議論をしました。 その議論内容を全教員に公開し、さらに議論内容を捨象して校長として2つの課題を提示しました。その一つは前述テーマ③の「ニューノーマル時代」を見据えた修道教育のあり方です。今まで当たり前に行っていた教育活動、それが当たり前にできなくなってしまったことで、本当に「当たり前」なのか、本当に必要な教育活動であるのかを考察できたのです。授業の抜本的改革、評価の新しい形式、学校行事の目的とその内容など、さらに具体的施策の原案を提示して、その実現に向けて現在部長会等で協議を進めています。 二つ目の課題は6カ年一貫教育における「初級」【中学1・2年生】の教育の重要性です。初級に限らずどの学年も大切なことは言うまでもありませんが、今回の「未来皆議」で浮き彫りなったのが初級の指導の困難さです。このことについては、前述のテーマ①「Z世代への対応」でも議論されていました。メディアではデジタルネイティブというプラスの評価と共に、幼少の頃の原体験の不足などが要因とされる人間関係能力の低下などが取り上げられていますが、特に小学生の時にコロナ禍の影響を受けて入学してきた生徒たちには特別な教育的配慮が必要だと考えています。現在、その新入生たちは学校生活にも慣れ、基本的学習・生活習慣の定着を目標とした学年の指導に真摯に向き合って、楽しそうに学校生活を送っています。やがて思春期を迎え心身の変化に伴う不安定な状態になったとき、彼らがレジリエンスの高い精神によって健全に成長できるように、今までとは違うニューノーマル時代の修道教育を実践していく必要があると考えています。現在、上級生による初級生徒の学習指導、学習支援ツールの導入、中学の入試改革などさらに具体的な施策を提示して、関係部署において協議を進めています。 最後に、大学進学実績について触れておきます。2021年度の卒業生は輝かしい大学進学実績を残してくれました。センター試験であった時代も含めて、この度の共通テストは史上最低の全国平均でした。全国の受験生たちがショックを受けていた状況の中、本校の生徒たちは最後まで諦めずに第一志望を貫き、輝かしい実績をあげました。現在の在校生たちにもこの実績を継続してもらうためにも、その土台となる修道のニューノーマル時代の教育の構築を喫緊の課題として鋭意努力して参ります。 最後になりましたが、創始300周年記行事に関連して、同窓生の方々を中心に修道の教育に関係している様々な方々から過分なるご寄付をいただいておりますこと、この場をお借りして深く御礼申し上げます。日頃のご支援とともに深く感謝申し上げたいと思います。ありがとうございます。ご 挨 拶校 長田原 俊典新任挨拶教頭補佐村上 大賀私たちを取り巻く状況はここ数年で劇的に変化をしてきています。新型コロナウイルス感染症の感染拡大、ウクライナ情勢の緊迫化、物価の上昇…。ともすれば、未来に不安を感じてしまいそうですが、こうした大きな社会の変化の中で生き抜くために求められるものこそ「揺るぎない自己」なのではないでしょうか。生徒の皆さんにとっての「揺るぎない自己」はリアルな修道の学校生活の体験によって培われていくものだと思います。学校での学習や友との出会い、班活動などで仲間達とつながっていくという体験は、まさしくリアルな体験であり、「揺るぎない自己」の構築へと結びついていきます。「アフターコロナ」の姿も少しずつ見えてきています。そうした状況も踏まえつつ、生徒のみなさんが、今以上に仲間とのつながりを感じながら学校生活を送ることができるように、教頭補佐としてできる限りのことをしていきたいと思っております。どうかよろしくお願いします。新PTA会長挨拶新PTA会長金井 正樹この度、PTA会長という大役にご指名いただき、私自身もお世話になった母校の運営のお手伝いができることに、大変光栄でございます。私は、修道には、独特の「修道の絆」があると感じています。まったく知らない人たちでも、修道という繋がりが分かると、とたんに、家族のような親近感を感じてしまいます。そんな不思議な絆があるのが、修道の特徴であり、諸先輩方によって育まれてきた、大きな強みや魅力であると思っています。新型コロナウイルス感染症は、私達の社会生活に大きな分断や隔離をもたらしていますが、「修道の絆」は、今後の新しい生活様式の中においても生徒たちの支えになりうるものだと思っています。そんな「修道の絆」は、「生徒同士の絆」だけでなく、「生徒と先生」や「生徒と保護者」「生徒と卒業生」などなど、修道をとりまく多くの方々との間にあるものだと思います。PTA活動とは、まさに、そのような絆をつなぐ大事なものだと考えております。コロナの終息に向けて、社会が大きく動いている中、修道の絆の大切さを再認識しながら、生徒の学習環境の支えとなるPTA活動の活性化のために、微力ながら尽力したいと考えております。よろしくお願いいたします。

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