修道学園通信vol110
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2The Shudogakuen News vol.1102016年度2017年度2018年度2019年度2020年度2021年度1年2年3年4年5年6年学年主任皆戸 祥成皆戸 祥成皆戸 祥成安本 芳朗安本 芳朗安本 芳朗1組担任池内  啓池内  啓銅銀 和史有田 公一田中 大翔田中 大翔2組担任幸野 美紀幸野 美紀安本 芳朗海江田 涼髙木 亮治髙木 亮治3組担任成田 恒輝成田 恒輝海江田 涼髙木 亮治村上 大賀片山 行弘4組担任森元 雅貴森山  透髙木 亮治田中 大翔銅銀 和史村上 大賀5組担任田中 大翔田中 大翔田中 大翔久保田 寿久保田 寿銅銀 和史6組担任有田 公一有田 公一有田 公一銅銀 和史有田 公一久保田 寿7組担任光田 真介有田 公一8組担任光田 真介●祝 卒 業 第74回の生徒の皆さん、御卒業おめでとうございます。 昨今のコロナ禍という逆境の中、今まで皆さんが様々なことに対して懸命に努力してきたことによって、この度無事に卒業を迎えることができました。その努力に深く敬意を表します。 今後は様々な条件によってさらに世の中は大きく変化をしていきます。そのような時代に将来社会人として活躍される皆さんに、一つのメッセージを送りたいと思います。 それは「Back to the Routine」『ルーティンにもどれ』という言葉です。 現代に生きる人々の指標として、あらゆる場面で「多様性を認め、他者との異なった文化や考え方に対峙して自分独自の新しい創造をしていく」ということがメディア等で語られています。そしてそのために土台となる力として「レジリエンス」という言葉も頻出しています。一般的に「復元力、回復力、弾力」などと訳される言葉で、最近では特に「困難な状況にもかかわらず、しなやかに適応して生き延びる力」を意味する言葉として使用されています。多様性の中、様々な価値観の中に流されることなく自己のアイデンティティーを確立するには、高度なレジリエンス能力が不可欠であるというロジックだと考えます。 しかし、このレジリエンス能力とは具体的にどのように高められていくのか、「困難な状況にもかかわらず、しなやかに適応して生き延びる力」をつけるにはどうすればよいのか、その問いに対する具体的な答えを見つけるのはかなり困難なことであると考えています。レジリエンス能力というものが、非認知能力であるという点においてもその答えを数値化、言語化することは困難であることは理解できます。 しかし、説明不能でも着眼点を変えると一つの答えを導けるのです。それは、野球のイチロー元選手のバッターボックスでのお決まりのポーズ、ラグビーの五郎丸元選手がキックの前に行うお決まりのポーズ等、極度の緊張の中で高いレジリエンス能力を発揮して活躍する一流アスリートたちは、必ずそれぞれの独自の「ルーティン」を保有しているという事実です。一流アスリートに限らず、各界で成功者と言われている著名人たちは、この「ルーティン」というものをとても大切にしているのです。その理由はよくわかりませんが、レジリエンス能力の高い人は、必ず独自の「ルーティン」を保有し、困難に対峙する際には「Back to the Routine」を実践しているという事実そのものは、一つの答えを提示していると思います。 第74 回の生徒の皆さんにも、是非、普段の生活の中で独自の「ルーティン」を保有してほしいと思います。そして、自身の人生の重要な起点に立ったとき、「Back to the Routine」を実践してください。 最後に、本校の教職員を代表して、第74回の生徒のみなさんの卒業を心より祝福し、皆さんの輝かしい未来にエールを送りたいと思います。ありがとう!!元気で!!校 長 田原 俊典●修道魂修道魂とはそれは言語化され理想や目標として表現できるものではない過去の修道生の、色も形も大きさも違う1つとして同じものはない様々なピースそれらが集まってできた集合体修道魂とは、その集合体の輝きである君というピースは今日、集合体に加えられるそれにより、修道魂はより一層により他にはない輝きを放つだろう 私は常に言ってきた。「修道を日本一の学校に」と。ただ、君たちが日本一になれるわけではない。君たちの志を後輩が受け継ぎ、少しずつ階段を昇る中で、いつかまだ見ぬ後輩が為しえていくものである。そのための一歩を、先輩から受け継いだものに君たちの輝きを加え、力強く踏み出してほしい。そう、加えて伝えた。 君たちは流れてくるイカダに跳び乗るタイプの先輩を多く見てきた。そんな背中を見て憧れ、同じように跳び乗ろうとするけれど、それでもやっぱり跳び乗ることが苦手で、結局その場で小さくジャンプするだけで。けれどそのチャレンジだけで充分に伝わった。先輩の輝きを受け継ぎたいという想いを。そこに君たちのコツコツと登り続けられる山登りタイプの良さがベースにあることで、君たちの背中はより魅力的となった。そんな背中を後輩に見せてくれたことに感謝するとともに、後輩も君たちのように志を受け継ぎ、次に繋げてくれるだろうことにも期待していてほしい。 そして、卒業後も跳び乗ることとコツコツ登ることの両方を大切に過ごしてもらいたいのでアドバイスを1つ。50歳以上の人たちに後悔していることを聞いたとき、必ず挙がるのがもっと勉強しておけば良かったと、もっと遊んでおけば良かったの2つだ。ポイントはしなかったことを後悔しているのではなく、したんだけどもっとしておけば良かったと後悔しているのだ。ぜひ、これでもかというほどにやってみることを勧めたい。 では最後に。芸術家にとって最初の傑作は30歳、最高の傑作は40歳、最後の傑作は50歳に生まれる。平均するとそういう年齢になるというデータがある。これを自分に当てはめてみる。強引ではあるが、芸術家にとっての傑作を、私にとって出会いと置き換えてみると、今40歳の私は最高の出会いをしていることになる。そうか君たちか。いつか私が人生を振り返ったとき思うのか。君たちが最高の教え子だったと。改めて伝えよう。最高の教え子たちよ、卒業おめでとう。6年学年主任 安本 芳朗■ 74回生 歴代学年主任・担当一覧卒業特集

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