修道学園通信vol.106
2/12

2The Shudogakuen News vol.106卒業特集私学連合会長賞・校長賞年  度201420152016201720182019学  年123456学年主任山内 俊二山内 俊二山内 俊二山内 俊二山内 俊二山内 俊二1 組井山 朝之野上 知宏野上 知宏髙木 亮治松本 涼介成田 恒輝2 組髙木 亮治小森 純一髙木 亮治安本 芳朗光田 真介光田 真介3 組村上 大賀立上 博之小森 純一立上 博之山光  徹山光  徹4 組小森 純一井山 朝之立上 博之小森 純一野上 知宏野上 知宏5 組野上 知宏髙木 亮治村上 大賀野上 知宏成田 恒輝松本 涼介6 組立上 博之村上 大賀中﨑 真介村上 大賀森山  透森山  透7 組立上 博之立上 博之8 組田嶋 克宏●祝 卒 業 第72回の生徒のみなさん、御卒業おめでとうございます。 皆さんの高校生活最後の1年間2019年度は、様々な「区切り」がありました。 新元号という時代の「区切り」は言うまでもなく、皆さんが今年1月に受験した1990年に始まったセンター試験は今回が最後となりました。その前身の共通一次試験と合わせて約40年続いてきた全国規模の大学入試が大きな「区切り」を迎えたことになります。 私は「区切り」ということを意識して生活することをとても大切に考えています。「節目」という言葉もありますが、「今が人生の節目である。」というと、なぜかとても大切な時であるという重圧があり、その時点のみに人生の使命をつきつけられているような気がします。また、「区切り」も「人生に区切りをつける」と言い放てば、人生の終焉が連想され、そこから新しい展開は期待できません。 私が大切にしているのは、もっとライトな客観的、外的要素としての「区切り」です。 皆さんの学校生活において、1年ごとに学年が上がっていったこと、それに伴うクラス替えなども「区切り」といえます。また各学校行事、班活動の試合など、ライトな「区切り」はたくさんありました。大切なことは、そのライトであるが故に見過ごしてしまうような「区切り」をその都度意識して、それまでの自分を回顧し、新たなヴィジョンの構築の契機とするということです。新しい学年を迎えて、その新鮮な気持ちに酔っている間に新しさはすぐに消えていきます。楽しい学校行事もその余韻に浸っているだけでは思い出にもなりません。実は「区切り」を意識するということは、皆さんが思っている以上に困難なことなのです。 皆さんが社会人として活躍する頃には、世の中の価値観はさらに多様化していくと考えられます。実社会の生活では、学校生活のようにわかりやすい「区切り」は存在しません。だからこそ皆さんが今迎えようとしている卒業という「区切り」を強く意識してほしいと思います。学校生活最後の卒業というセレモニーは最もわかりやすいライトな客観的、外的要素としての「区切り」といえます。是非この機会に自身を振り返ってほしいと思います。そして自分の成長に様々な人たちが関わっていたことを再認識してください。お世話になった人たちに対する感謝の気持ち、また、自分が他者の相対的な存在として自己を形成しているという気づき、回顧したことすべてが皆さんをさらに成長させていくと考えます。「区切り」を意識することは、未来の自分につながっていくのです。 皆さんが卒業した後も、皆さんがいつまでも母校愛を維持できるように、私は修道という学校の「区切り」をよりいっそう大切にして、世の進運に先駆けた修道独自のヴジョンを構築していく所存です。 最後に、本校の教職員を代表して、第72回の生徒のみなさんの卒業を心より祝福し、みなさんの未来にエールを送り、お祝いのメッセージとします。●なんとかなる 「卒業おめでとう」。72回生の卒業にあたり、この言葉から始めるのは当たり前のことかもしれません。でも、今の私にはもっと伝えたい言葉があります。それは「大丈夫。心配するな、なんとかなる」と「ありがとう」の2つです。 この6年間、君たちにはいくつもの言葉を投げかけてきました。額に入れて学年フロアに掲げていた『正範語録』や「ダントツをめざせ!」は、素敵な修道生に育ってほしいという思いから選んだ言葉でした。 実はもう一つ、卒業のときに伝えたいと6年間思い続けていた言葉があります。あの一休宗純が手紙に記したといわれる言葉です。一休宗純は亡くなるとき、弟子たちに「この先どうにもならなくなったら、この手紙を読みなさい」と言って一通の手紙を渡しました。弟子たちは受け継いだお寺の維持に必死に頑張ったのですが、どうにも困り果てて手紙をあけてみると、そこには「大丈夫。心配するな、なんとかなる」と記されていたそうです。 この6年間あるいは3年間、72回生は本当によく頑張ったと思います。よく頑張った君たち72回生こそ、一休宗純のこの言葉がふさわしい修道生だと思っています。君たちのこれからの人生は山あり谷ありだと思いますが、どうにもこうにも行き詰まったときには「大丈夫。心配するな、なんとかなる」をぜひ思い出してください。修道での6年間あるいは3年間が、君たちに無限の突破力を与えてくれると思います。 72回生とは、学年主任として6年間かかわってきましたが、思いは72回生全員の担任でした。日々向き合いながら君たちを育てているつもりでした。でも、育ててもらっていたのは実は私の方でした。本当にたくさんのものを君たちからもらったと感じています。君たちとの修道生活は、30年あまりの教師人生のなかでかけがえないのない経験となりました。君たち72回生と出会えたことを心から感謝しています。「ありがとう」 校 長 田原 俊典6年学年主任 山内 俊二■ 72回生 歴代学年主任・担当一覧

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る