修道学園通信vol.105
2/6

2校長挨拶新年度が始まり、ようやく軌道に乗ってきた感じがする初夏の候、元号は「令和」に変わり、いつもとは少し違う季節感に包まれているような気がしています。本校の教育活動に対する皆さまの日頃のご協力、ご支援に対して深く感謝申し上げます。皆さまへの感謝の意を込めて、本校の近況報告をさせていただきます。まずは、2019年度の「浅野氏広島城入城400年記念」を祝う行事についてご報告申し上げます。時系列にて下記にご紹介申し上げますが、紙幅の都合により、本校と浅野氏との関係、また行事の教育的な趣旨や各行事の詳細につきましては、本校ホームページ特設サイトでご確認くださるようお願い申し上げます。★5月21日(火) 第1回藝州頂上決戦「修國戦」と名付け、広島国泰寺高校の生徒さんたちと本校の生徒によるスポーツイベントを実施しました。★7月14日(日)・15日(月) スクールバンド班の「SUMMER CONCERT2019」において、ゲストに広島国泰寺高等学校吹奏楽部さんを招き、浅野家入城400年記念企画「修國コーラス」等を実施します。★7月20日(土)~11月3日(日) 浅野氏のゆかりの地である広島城・縮景園・饒津神社において、本校主催の風景画コンクールを実施します。★9月21日(土) 本校の体育祭を「浅野氏入城400年記念体育祭」として、現在その実施内容について協議しています。★11月2日(土)・3日(日) 本校の文化祭を「浅野氏入城400年記念文化祭【294年祭】」として、現在その実施内容について協議しています。以上、紹介させていただいた行事については、生徒・保護者の皆さん、教職員一同が中学校・修道高等学校の建学の精神を再確認するという観点において、とても大切な教育活動であるという認識を持っています。本校独自の目に見えない「有為な人材」を育てる教育環境、これは長い年月をかけて、先人たちが創り上げた貴重な財産だと考えています。現在の私たちが校内で繰り広げている教育活動も、この貴重な財産の一部となって継承されなければなりません。そのことが現在の本校の使命であると自覚しています。次に大学進学実績と班活動実績ですが、生徒の皆さんが懸命に努力した結果、ともに誇らしい実績をあげることができました。詳細については、それぞれの担当教諭が記したこの学園通信の記載内容によりご確認ください。特に大学進学に関しては、今回の結果だけではなく、2020年度から始まる大学入試制度改革に対しても留意しているところです。6年生【高校3年生】の進路保障の観点から、大学入試制度改革を鑑み、学校行事の見直し等の本校独自の教育改革も進めています。また、指導要領の変更に伴う2024年度の大幅な大学入試制度改革も視野に入れて、教育内容の改革準備も行っています。新科目の設定、授業形態の改善、新評価システムの構築など、多大な労力と柔軟な発想が必要な改革内容に、現在教職員一同、鋭意努力してるところです。昨今の激変する世の中を凝視して、今後の教育活動においては、従来の「正解」を導ける学力は言うまでもなく、さらに発展的な「新解」を求める学力が必要であることを痛感しています。2019年度の始業式では、生徒の皆さんに、新しい時代に合致した「建学の精神」の解釈を、この1年をかけて言語化することを表明いたしました。本校としてどのような学力を養成し、具体的にどのような人間形成をしようとしているのか。言語化することにより、具体的な課題を設定していくつもりです。輝かしい伝統を継承するためには、本校における教育活動の不易流行を念頭に置き、新しく創造的な教育活動を実践していく必要があります。そのことで世に有為な人材を輩出できるよう、今後も教職員一同尽力する所存です。修道の教育活動に関係するすべての皆さまには、今後とも変わらぬご指導とご支援と賜りますようお願い申し上げ、挨拶とさせていただきます。ご挨拶−近況報告−校 長 田原 俊典新任挨拶教務部長皆戸 祥成現在グローバル化やAIをはじめとする技術革新などに伴い社会が急激に、かつ大きく変化しようとしています。現在ある職業も数年後にはなくなり、全く新しい職業が生まれる可能性もあります。これまで以上に不透明な未来を迎えようとしている中でその変化に対応できる力が求められるようになっていきます。当然その波は教育の世界でも押し寄せようとしており、今まさに戦後最大といっても過言ではないほどの変革を迎えようとしています。その中で文科省は重要な柱の1つとして「学力の3要素」(1.知識・技能、2.思考力・判断力・表現力、3.主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度)の育成を求めています。そしてそれを達成するために「主体的・対話的で深い学び」を行うことを提案しています。これにより従来とは違うスタイルの学習が求められることとなります。言うまでもなく修道もこの波に乗って進んでいかなければなりません。ただこれまで長年培ってきた修道の「財産」を無視するのではなく、素晴らしい所は残しつつも徐々にバージョンアップを行う必要があると考えます。大学受験に必要なことだけを詰め込んで、不要なものは切り捨てるといった視野の狭い学習は結局のところ自分の将来の伸びしろをつぶしてしまうことになりかねません。理解の伴わないものを誤魔化しながら丸暗記する勉強を続けていくと最初からもう一度やり直さなければならなくなり結局は遠回りになってしまいます。将来役に立つ本物の学力を付けるために何が必要なのか模索しながら取り組んで行きたいと思います。よろしくお願いします。

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る