修道学園通信vol.1024
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2The Shudogakuen News vol.104卒業特集私学連合会長賞・校長賞年 度201320142015201620172018学 年123456学年主任坪井 悟坪井 悟城﨑 共陽城﨑 共陽城﨑 共陽城﨑 共陽1 組城﨑 共陽城﨑 共陽山下 泰志藤島 真介森脇 啓介森脇 啓介2 組川口真一郎川口真一郎山田 英輝山田 英輝片山 行弘桒本 潤3 組吉村 誠司吉村 誠司藤島 真介尾和田早世原田 佳織山口 明範4 組森元 雅貴森元 雅貴尾和田早世西村 博人桒本 潤片山 行弘5 組山下 泰志山下 泰志西村 博人山下 泰志森元 雅貴原田 佳織6 組森山 透森山 透横洲 秀輝横洲 秀輝尾和田早世池田 健太7 組池田 健太尾和田早世8 組森元 雅貴●祝 卒 業 第71回の生徒のみなさん、御卒業おめでとうございます。 みなさんの御卒業を祝う意味で、本校の敷地内にある「修道学問所之蔵」が広島市指定有形重要文化財として認定されたことをここに報告いたします。みなさんの大先輩にあたる江戸時代の藩士たちが文武両道を学んだ「学問所」に関係する「蔵」です。広島市指定有形重要文化財が校内の敷地にあることで、本校のルーツ、本校の建学の精神の象徴として、現代の私たちに大切なことを日常的に語りかけているような気がします。 みなさんは、当時の藩校が儒教の経書などを教科書としていたことは知っていると思います。その中でも人間的徳性(仁、義、礼、智、信)を説く「論語」は代表的な経書です。みなさんの中には、藩校での教育内容を、現代の教育改革で提唱されている「高い知識を基盤にした思考力・判断力・表現力」「多様性・協働性」という新しい学力観のイメージとは違った、陳腐で劣化したイメージとしてとらえる人がいるかもしれません。 ここにその「論語」の有名な一節を挙げます。「学んで思わざれば即ちくらし。思うて学ばざれば即ちあやうし」 この一節は、「学んでも考えなければ、ものごとははっきりしない。考えても学ばなければ独断におちいって危険である。」という教訓を説いたものです。知識を基盤にした「思考力」の重要性、また思考力の基盤である「高い知識」の重要性を説いている点は現代の新しい学力観と全く同じです。 みなさんは、将来の社会が激変することを様々な情報機関から執拗に聞かされていると思います。しかし、どのように社会が激変しても、「学ぶ」という人間の営みは根本的には変わらないのです。みなさんがこれから生きていく未来の社会に出現する様々な課題に対して、みなさんはそれぞれ個人の範疇においての知識をもとに「考える」ことが求められてきます。さらには「考える」ということが、人間関係を充実させる契機となることも未来の社会の中で体験することになると思います。自分の考えを他者に伝え、他者の考えたことを理解しようとする協働的な営みから、人と人とがつながることの大切さを実感することになるのです。 みなさんが、未来の社会を牽引していくリーダーになることを願っています。自分で考えて人とつながれは、当然初期段階では様々な軋轢が生じてきます。考えれば考えるほど深みにはまり、人を避けたくなることもあるかもしれません。そんなときには、修道の「学問所」の「蔵」を思い出してください。みなさんの大先輩が激動の時代を文武両道(知徳併進)で克服した史実が、みなさんの励ましになると確信しています。 最後に、本校の教職員を代表して、第71回の生徒のみなさんの卒業を心より祝福し、みなさんの未来にエールを送り、お祝いのメッセージとします。●71回生白バッジの卒業にこと寄せて 変化の絶えない現代から、古き良き時代を懐かしむと、「人間とはかくあるべし」という姿が見えてきます。修道OBの方々が「昔の修道は…」とよくお話しされるのは、良い点も、悪い点も(?)、それぞれが伝統となり、脈々と受け継がれて、今の修道を形成しているのです。世の中の方々の持っている「修道生はかくあるべし」というイメージも、諸先輩方の残した伝統を通して見えてきます。私が学年主任を拝命したとき、白バッジの生徒諸君には「古き良き修道」を目指して「最も修道生らしい修道生たれ」と呼びかけてきました。すると、生徒諸君はたくさんの「奇跡」を起こしてくれました。覚えていますか? スキー教室の盛り上がった夜。修学旅行では、時間延長までしたお楽しみ会。修国戦の前座の応援。決して野放図ではなく、質の高い笑いのセンスを感じました。雨の体育祭の放送による「開会式」をグラウンドで強行開催。単なるごり押しではなく、引くときには引く潔さ。私の身内びいきなのでしょうが、卒業生の君たちは修道のイベントを最も盛り上げてくれた人たちだと思っています。また、友人同士だけでなく、教員への思いやりも深い学年でした。自由と責任、自主と独立、尊親敬師、さまざまな場面で君たちの立派な「修道生」であることを確信しました。282名の卒業生は、全員、すぐにでも有為な人材として世の中に貢献できる資質を持っていて、勉強だけでは身につかない、人としての素晴らしさを身につけています。社会に出た君たちに会ったら、きっとOBの方々も懐かしい「修道のにおい」を感じることでしょう。ですから卒業生の皆さんは自信を持って自分の決めた道を歩んでほしいと思います。君たちには世の中を動かす、大きな力があります。君たちがたくさん修道を盛り上げてくれたように、世の中を盛り上げていこうではありませんか!校 長 田原 俊典6年学年主任 城﨑 共陽■ 71回生 歴代学年主任・担当一覧
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