修道学園通信vol.101
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2校長挨拶新進路部長挨拶進路部長遠藤 伸彦なぜ「修道生は第一志望を諦めずチャレンジしなければならない」のか修道の卒業生の母校愛はどこの学校にも負けないと感じています。それは修道の高校生活が笑いにあふれ毎日が楽しかったという思い出に満ちているからだと思います。「先輩から『あんなお笑い劇場みたいな空間はもう一生ないぞ』と言われた」という話を聞いたこともあります。この春休みに学校を訪れてくれた大学生の卒業生は「大学では修道にいた時のように腹を抱えて笑うことはない。修道のノリを50パーセントくらい出したところで『面白い』と言われるけど、それを超えると途中から周りが引き始めて笑いが消えていくので、どこでやめるかタイミングを計りながら話している。たまに修道の奴らだけが集まって本気で笑うと『俺の本気の笑いはこれだった』と思い出す。修道のような面白さは修道以外には存在しないし、大学の面白さはベクトルが違うので、それがないから残念とか思ってもしょうがない。」と言っていました。制服の高校の卒業生は私服で大学へ行く時に「大学生って自由だ」と実感するかもしれませんが、修道生にはその感覚はありません。「大学ってこんなもんか」と思った時には誰でも「他の大学に行っていたらどうだろう」と思うでしょう。しかし、「ここは第一志望じゃなかった」「途中で妥協してしまった」「もうちょっと頑張っていれば…」と思うとすればどうでしょう。頑張る気持ちが湧いてくるでしょうか。高校生活が楽しすぎる修道生には「俺はあんなに頑張ってこの第一志望に来たんだからここで頑張ろう」と思うしかありません。修道生は修道生であるがゆえに第一志望を諦めずチャレンジしなければならないのです。新生徒部長挨拶今年度から生徒部長を務めることになりました、数学科の内藤と申します。生徒部は、生徒のみなさんの安全と秩序を守る〈生活指導部門〉と、生徒会執行部およびクラブ活動を管轄する〈生徒会指導部門〉、修学旅行・林間学校・遠足・文化特活などの学校行事や健康診断・清掃活動をつかさどる〈保健特活部門〉の3部門からなる部署です。本校の特色は、進学校として勉学に励むことはもちろんですが、クラブ活動や学校行事が盛んであることも自慢のひとつです。生徒達は、クラブ活動や体育祭・文化祭など様々な場面で、仲間達と協力することで何かを成し遂げて喜びを分かちあい、ときに失敗や挫折を味わい、それを教訓として大きく成長していきます。このような体験を通して、これからの教育改革で求められている「主体性・多様性・協働性」を修道生がしっかりと身につけてくれると信じています。そして、多様さを認め合い、主体的に考えることができるようになって、本校の生活指導方針である「自治向上の精神」が実現されていくのです。そのためには生徒と生徒の、そして生徒と教員の心のこもった関わり合いの中で様々な「化学反応」が起きることが重要になるでしょう。クラブ活動や学校行事、清掃活動や遅刻指導面談。それぞれが「反応」を起こすチャンスと考えて、生徒のみなさんの様々な青春をお手伝いしたい。その思いで邁進していく所存です。生徒部長内藤 弘泰新PTA会長挨拶子供たちの成長に保護者が望む基本的なことは何でしょうか? それは「心身ともに健やか」であることだと思います。体の健康は大きく3つの要素に分けられると思います。バランスのよい食事で栄養を取り、充分な休息で体を休め、適度な運動で体を鍛える。これはどなたにも理解いただけると思います。では、心の健康の要素は何でしょうか。私が思うに、バランスのよい知識を習得し心に栄養を取り、大好きで楽しいことに没頭し心を休め、適度な社会性の中で心を鍛える。体の健康と同じなのではないかと思います。体の健康は形あるものなのでわかりやすいですが、心の健康の要素は形無きもので、とても難しそうです。が、よく読むとこの内容が学校そのものではありませんか。学校の授業ではバランスよく知識という栄養を心に吸収することが出来ます。大好きな班活動をすることや友達と楽しく遊ぶことは心の休養になると思います。そして学校という社会性の中で自主自立の心を育てていきます。この体と心の3つの要素を家庭だけで、というのも難しいし、学校だけというのも無理があります。家庭と学校という両輪がうまく作用することが、子供たちが「心身ともに健やか」に成長するカギとなるのではないでしょうか。PTA活動はその両輪をつなぐ役目だと思っています。本年度は、高校副会長の北村直幸さん中学副会長の西正博さんと私との3人でPTA運営を行っていきます。陰ながら子供たちの成長を支えていくよう頑張っていきますので1年間宜しくお願い致します。PTA会長井田 達成新年度が始まり、ようやく軌道に乗ってきた感じがする初夏の候、本校の教育活動に対する皆さまの日頃のご協力、ご支援に対して深く感謝申し上げます。皆さまへの感謝の意を込めて、本校の近況報告をさせていただきます。まずは、今年度の初めに新しいプールが完成したことをご報告申し上げます。可動床によって水深を変化させる機能を備えたプールで、初級の保健体育の授業や水泳班の班活動など、様々な使用に安全に対応できることが最大の特徴です。4月5日の竣工祭には多くの来賓の方々にご来校いただき、ご披露させていただきました。ご来賓のお一人である歌手で俳優の吉川晃司様は、本校の水球班に所属されていました。吉川様が、ご祝辞の中で、「修道の水球班の活動が今の自分の精神的支柱となっている」という趣旨のことを述べられたことはとても印象に残っています。また、ミュンヘンオリンピックの平泳ぎ金メダリストで、現在鹿屋体育大学教授である田口信教様もご来賓としてご来校いただきました。田口様は、ご祝辞の中で「水泳を教育に取り入れることが、情操教育や知力の発達の面で効果的である」ことをその根拠も含めて力説されていました。プールの竣工に関係されたすべての方々に感謝申し上げ、今後の教育活動において、生徒たちの心身の成長に役立てることでご恩返しをさせていただきたいと考えています。次に、5月2日から9日までの間、外務省より核不拡散条約(NPT)再検討会議における「ユース非核特使」の委嘱を受けた6年の洪秀有基君と5年の小西佑弥君の2名の修道生が開催地のオーストリアのウィーンに派遣されました。国際平和文化都市広島を代表する高校生特使として平和の重要性を世界にプレゼンしました。現在世界情勢は大変緊迫しています。自分と全く違う他者を受け入れて協働という作用を通じてお互いを高めていくというコンピテシーの習得は、現代の教育改革で中心的な課題となっています。修道ではその課題は今までの伝統の中ですでにあるレベルまでは達成されていると思います。お互い自分と全く違う相手の良い点を認めることができるのは修道生の特徴です。この特徴は、お互いが自身の「夢」の実現に向かって努力しているというベクトルにお互いが共感していることから生まれてきます。派遣された2名の生徒は、緊迫した世界情勢に向けて、異文化のそれぞれが、それぞれの真実に向かっているというベクトルを共感することの大切さを主張してくれたものと確信しています。今後、進学校として大学進学実績を向上させるということは、学校全体の重要な課題であることは言うまでもないことですが、社会の激変を迎えようとしている現代という時代を目の前にすると、「知徳併進」という校是のもと、「世に有為な人材を輩出する」という修道のミッションを遂行することの重要性を改めて強く認識する次第です。修道の教育活動に関係するすべての皆さまに、簡単ではありますが近況報告をさせていただきました。今後とも変わらぬご指導とご支援と賜りますようお願い申し上げ、挨拶とさせていただきます。ご挨拶−近況報告−校 長 田原 俊典

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