修道学園通信Vol.98
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学校行事The Shudogakuen News vol.9842年カッター研修と平和学習井山 朝之(2年平和学習担当)2年生での最も大きな行事の1つが、カッター研修です。今年も例年と同じ尾道の境が浜で、7月21日から23日の2泊3日で行われました。1クラス2艇、計12艇のカッターに乗り込み訓練を行いました。初めは重くて太いオールに戸惑い、なかなかオールを漕ぐ息も合いませんでしたが、最終日を迎える頃には海面を滑るようにカッターが進むようになり、最終日の12艇によるレースは本当に白熱したものになりました。宿舎は福山みろくの里の合宿所です。バイキング形式の食事で好きなものをお腹いっぱい食べたり、2日目の夕方はみろくの里のレジャープールを借り切って思いっきり遊ぶなど、楽しい宿舎生活を過ごしました。3日間、雨も降らず強い風や日差しも無くという、カッター訓練にはベストな曇り空が続き、大きな怪我や病気もなく、良いコンディションで厳しくも楽しい訓練を行うことができました。さて、2年生のもう一つの大きな行事が平和学習です。昭和20年8月6日の原爆によって、修道も大きな被害を受けました。なかでも犠牲者が多かったのが当時の2年生だったことにより、修道では2年生で平和学習を行っています。例年、原爆と平和について学ぶのですが、今年は被爆70年という節目の年でもあり、従来の平和公園での碑巡り、当時の2年生が原爆の犠牲となった旧雑魚場町(今の国泰寺町一丁目)にある公園に集合しての黙祷、学内慰霊碑への献花献水などの行事の他に、学内被爆70周年平和祈念行事での2年生代表による平和学習についての発表も行われました。発表に際しては、クラスでの代表者の選出から始まり、代表者が被爆電車に乗車するなど、事前学習を何度も行い、発表に備えました。本番では10分間という短い時間でしたが、立派に平和への思いを伝えることができました。いつでも集中するところは集中し、遊ぶときには思いっきり遊ぶ、現2年生の特徴が現れた2つの行事だったと思います。1年林間学校嶋田 勉(1年学年主任)被爆70周年平和祈念式典磯邉 悌志(育成部長)7月21日から3泊4日の日程で、島根県三瓶山において1年生の林間学校を実施しました。三瓶に到着してすぐに男三瓶を背に各クラスで記念撮影をし、楽しい昼食時間を過ごしました。とてもいい天気でスタート!のはずでした…ここまでは…。午後からはまさかの雨で、やむなくテント泊を中止し、全員で国民宿舎へと移動しました。2日目は全員登山を決行。途中はとても良い天気で、山頂からの眺めを期待しながら男三瓶山頂を目指しました。…が、着いてびっくり!山頂は真っ白。霧で視界はほとんどありません。おまけに下山途中で雨になり、ずぶ濡れで降りてくることになってしまいました。もちろんこの日もテント泊中止。3日目は初の試みで、希望登山や石見銀山研修などのコース別研修を予定していましたが、これまた雨で日程変更。全員で埋没林公園と自然館の見学をしました。埋没林では現地学芸員の方から直接解説を聞くことができ、とても充実した学習となりました。そしてこの日の夜も雨…。キャンプファイヤーもできず、宿舎で大演芸大会を開催。結局テント泊はできないまま最終日を迎えましたが、最終日は驚く程の快晴!予定を変更して全員で西の原へ移動し、草原を駆け回りました。4日間の思い出は…充実感いっぱいの登山?草原でのスイカ?やっぱり雨?いやいや、友達と過ごしたかけがえのない時間!ですよね。被爆70年の節目を迎えた8月6日、全校生徒が参加し、平和祈念式典を実施しました。はじめに、本校に勤務しておりました風呂鞏先生から寄贈された藍染めの作品を全校生徒に披露しました。制作されたのは、本校卒業生の御母堂であり、藍染作家である形山榮依子さんです。形山さんには東京からお越しいただき、作品に込められた思いなどを語っていただきました。次に、ユース非核特使としてニューヨークに派遣された石井響弥君(6年)と田中光太君(5年)が、核廃絶に向け、プレゼンテーションを行いました。続いて、中学各学年の代表が、大久野島への遠足や被爆電車の乗車体験などを踏まえ、自分たちの思いを発表しました。平和を祈念し自分たちの思いを発信する式典となりました。

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